≪第7回 健康(セルメ)川柳コンクール 受賞作品発表≫

2019年3月15日(金)、第19回JAPANドラッグストアショーの会場において
最終選考会が行われ、受賞作品が決定されました。
受賞作品は会場内のイベントホールで発表後、ステージ横に掲示されました。

尾藤一泉先生から以下のような総評をいただきました。

セルメ川柳開催当初は、「健康」という意味を「セルメ」に置き換えただけの作品も
多く見受けられ、「セルフメディケーション」という概念に誤解もあったようだが、
川柳コンクールも7回目、すっかり「セルメ」が定着してきたように見える。

技術的にも上手い句が増えていて、選句するのも楽しかった。
川柳は、人間を直接描く短詩文芸であり、可能であれば作者の影や心の内側を言外に
感じられる深さ、広がりが欲しい。回を重ねるごとにレベルが上るので、そんなことを
また次回に期待している。

さて今年は、世界的にも有名な浮世絵師・葛飾北斎の没後170年の年。
みなさんは、北斎が川柳家だったことを御存じだろうか。

薬札(やくれい)の先ず脉を引く下品(げび)た医者

診察より先に「薬礼(薬代)」を口にする医者を風刺した川柳だが、90歳まで
現役の絵師として活躍した北斎は、七十歳を前に中風に悩まされたが、自分で
調整した薬によって回復したという。
今では、薬機法に引っかかりそうだが、自らの症状に合う漢方薬の処方を
見つけ出したのも、立派な「セルメ」だろう。
浮世絵師であり川柳家・北斎のセルメも興味深い。


≪受賞作品≫
作 品 氏名(雅号)
大 賞 「いまさら」を 「いまから」にした 薬剤師 富クルーズ
「さら」が「から」になっただけなのに、人生は一気に前向き。その契機を作ってくれたのは、身近な薬剤師さん。どこでも見られそうな風景の中に、「セルメ」の神髄が垣間見える。ちょっと標語のようにも見えるが、これが現実の一コマを描写しているのだろう。技巧的にも上手く作られた作品である。
準大賞 両陛下 真似て仲良く する散歩 仙台ター坊
いよいよ4月1日に新元号が発表され、5月には新天皇の誕生。そんな移りゆく時代にも、陛下と美智子さまのほのぼのとした映像が目に浮かんでくる。陛下は、国民の象徴として、常に健康であることを求められる。陛下の日常も、健康に気遣った生活があるのだろう。それを真似ることは、きっとセルメの精神に繋がるに違いない。
日本チェーンドラッグストア協会
会長賞
「歩」と「筋」で セルメ名人 王手かけ スレッジ・サワー
セルメして 私はいつも 今が旬 ハルル
JAPANドラッグストアショー
実行委員長賞
寿命まで のばす卒寿の ストレッチ コロポックル
セルメして 渡る世間に 病なし 星 新
健康(セルメ)川柳コンクール
実行委員長賞
断捨離で 物より減らす 酒と塩 にわとりママ
初セルメ 新元号を きっかけに 恵子
スポンサー賞
ウエルシア薬局賞 孫できて 改ざん止める 万歩計 マッチ坊
キリン堂賞 AIに 頼らぬセルメ 愛と知恵 相川 みゆき
クスリのアオキ賞 MeTooと 夫がジムに ついてくる 砂里
マツモトキヨシ
ホールディングス賞
団塊も まさにセルメの 適齢期 おんじ
第一三共ヘルスケア賞 スクワット 春に生まれる 孫を抱く マンドリン
大正製薬賞 ハグされて ちょっと気になる 骨密度 凛香
東邦薬品賞 返納し 結びなおした スニーカー てぬき親父

上記受賞作品を含む優秀100作品は、こちらのPDFデータをご覧ください。
なお、賞金・賞品等は追って4月中に発送手続きを行います。
主催:日本チェーンドラッグストア協会 健康(セルメ)川柳コンクール実行委員会